今治タオルの品質基準について

「今治タオル」には、安心して心地よく使える確かな品質基準があります。
四国愛媛県北部の地で、百二十年の歴史を刻む今治タオル。
国内最大規模のタオル産地として、伝統的な製造技術と最新技術を巧みに融合させながら、 使い心地を重視したタオルを提供しつづけています。
今治タオル産地には、高縄山系を源流とする蒼社川の伏流水や霊峰石鎚山より流れ出た地下水など、 極めて重金属が少なく硬度成分も低い、晒しや染めに適した良質の水が豊富にあります。
この軟水を用いて晒しを行うことで繊維がやさしく仕上がり、繊細かつ柔らかな風合いや鮮やかな色を表現します。
また、使う人が安心安全で心地よく、かつ環境負荷が少ない、人と地球に配慮したタオルづくりを目指しています。
今治タオルの品質基準の1つとして、タオル片が水中に沈み始めるまでに要する時間(沈降法)が5秒以内。 洗わなくても使い始めから水を吸うタオルと定めています。
今治タオルの品質を確実に保証するため、 今治タオル工業組合が定める独自の品質基準をクリアした商品だけにブランドマーク&ロゴが付与され、 今治タオルブランド認定商品を名乗ることができるのです。
※今治タオルのブランドマークのモチーフは、今治の恵まれた美しい自然「太陽」「海」「空」「水」。 象徴的に採用した白は「空に浮かぶ雲」と「タオルのやさしさ・清潔感」を。 青は「波光煌めく海」と「豊かな水」、赤は「昇りゆく太陽」と「産地の活力」を表しています。

【 今治タオルブランド商品 品質基準 】
試験項目 | 試験方法 | 合格基準 | |
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タオル特性 | 吸水性 | JIS-L1907 / 沈降法 | 5秒以内 「未洗濯」と「3回洗濯」の2回の検査に両方とも合格 |
脱毛率 | JIS-L0217 洗い方103法 (タオル検法) |
パイル 0.2%以下 無撚糸 0.5%以下 シャーリング 0.4%以下 |
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パイル保持性 | (タオル検法) | BT・KT 2.45cN / パイル以上 FT・WT 2.16cN / パイル以上 |
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染色堅牢度 | 耐光 | JIS-L0842 / カーボンアーク法 | 4級以上 (パステル色及び淡色3級以上) |
洗濯 | JIS-L0844 / A-2号法 | 変退色 4級以上 汚染 4級以上 |
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汗 | JIS-L0848 | 変退色 4級以上 汚染 3~4級以上 |
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摩擦 | JIS-L0849(II型) | 乾燥 4級以上 湿潤 2~3級以上 (濃色及び顔料プリントは0.5級下げる) |
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物性 | 引張強さ | JIS-L1096 A法 / (ラペルドストリップ法) |
縦 147N以上 横 196N以上 |
破裂強さ | JIS-L1096 A法 / (ミューレン形法) |
392.3KPa以上 | |
寸法変化率 | LIS-L1096 G法 / (電気洗濯機法) |
±7%以内 | |
メロー巻き部分の滑脱抵抗力 | JIS-L1096(タオル検法) 滑脱抵抗力ピン引掛け法準用 |
縦 20N以上 横 30N以上 |
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有機物質 | 遊離ホルムアルデヒド | 厚生省令第34号 アセチルアセトン法 |
吸光度差0.03以下 |
- ※吸水性試験は、素材に関係なく適用する。沈降法による検査が不合格であっても、滴下法による検査が1秒以内の場合は合格とすることができる。顔料プリント商品の場合は「顔料プリント部面積比率証明書」を提出すること。
- ※脱毛率試験に関し、パイル、無撚糸、シャーリング以外の加工品や、綿素材以外の製品については、個別に検査協会に相談すること。検査協会は、その結果を四国タオル工業組合に報告し、両者協議の上で合否を決定する。
- ※パイル保持性試験に関し、ハンカチ類、裏ガーゼ製品及びタオルマフラーはJIS-L1075 B法(パイル保持性試験)による試験で、合格基準 500mN以上とする。
- ※染色堅ろう度試験は、オーガニックコットン(カラード・コットン)を含む全ての染色製品について実施する。精練・漂白のみされた製品については、染色堅ろう度試験は除外する。
- ※引張強さ試験に関し、パイルのないタオルマフラー等は、判定基準の横の値を98N以上とし、素材及び用途により考慮する。
- ※ガーゼ織り並びに伸縮性素材(強撚糸、スパンテックスなど)によるタオル織物に関する寸法変化率に関しては基準値を除外する。
- ※遊離ホルムアルデヒドの吸光度差0.03以下をPPM換算した場合、9.6PPM以下に相当する。